壁に向かってひとりごと

好きなものを好きなように考察しているブログ

すべてのピースが組み替わって違う絵が現れるような衝撃。エスターレビュー

「この娘、どこかが変だ。」

のキャッチコピーにずっと惹かれていたエスターを閲覧しました!

 

下からネタバレ注意。

 

【希望・予想】

エスターが場にいるとなぜかおかしなことや事件が起こる、というようなオカルト系。エスター自身はかわいい女の子なのに恐れられている、みたいな話を予想してました。

 

【鑑賞後】

キャッチコピーに偽りなし・・・。

そうきたかって感じでした。エスターの秘密が暴かれていく部分は鳥肌ものでした。

 

 

エスターの正体がわかるまでは、実は「あ〜〜〜〜はいはい、よくある残虐少女の話ね・・・過去になんかかわいそうな色々な事件かなんかあってサイコパスになったんだね」と思ってました。

まあ、小さな足音が怖く感じる演技はすごかった。

 

でもエスターが実はエスター(8)でなく、エスター(33)だったとわかってからは・・・!!!今までのシーンを思い返して、すべてのピースが組み替わって違う絵が現れるような、そんな気分でした。

 

孤児院で子供達と遊ばないのは話が合わないから。

そういえばエスターと初めて出会ったのはママじゃなくてパパの方だった。初めから(エスター的には)パパに色目を使っていたのか〜。

 

学校に行く服装にこだわって周りに合わせないのは、ガキどもに合わせてまで仲良くする気が初めから無いから。

それに「誰がなんと言おうと私はこれが好きだからこれを着る」というのは、KYになっていじめられたく無い10代ではなかなかよね。自分というものを掴み始める30代の考え方だよね(多分)。

でも個人的にはエスターの私服めっちゃかわいいと思ってました。

 

でも、なんで清楚な少女の格好が好きだったんだろうか。

大人どもを欺くためとも考えられるし、

個人的にはエスター33歳の色欲を抑え込む鎧のような役割もあったと考える方が面白いなと思いました。

 

エスターはなぜこんなことを繰り返していたのだろうか。

女性として愛されたかったのは、パパを誘惑するシーンでわかる。

孤児院にいて家族に迎え入れてもらってからの誘惑、とする必要はなんだったのか。

家族を乗っ取りたかったのかな、もともといる嫁を追い出して。

すでに愛しあっているカップルを寝とることがエスターの欲望を満たすキーだったのかな。

エスターが精神病院に行った理由はそういえばなかった気がするけど、それこそエスターの父親がどこかの女に誘惑されて家庭崩壊したトラウマを抱えていたのかもしれないね。

 

これを見てきっとみんな思うのは、「やっぱ子供を引き取るのって大変そう」かなと。

意図的だと思うけど、情緒不安定になった息子をほったらかしたり、怪しいとはいえエスターにあからさまに冷たくしたり、本当に子供を引き取っていたらやっちゃいけないだろってことのオンパレード。

製作陣は視聴者に「安易には子供を引き取るなよ」っていう忠告がしたかったのかしら。

 

最後に、エスター役の少女。

すごく美人というわけでも無いけど、黒髪と意志の強い瞳がとても魅力的で、この子が主役でよかったなあと思いました。狂気の演技もうまい、すごい。

今後の活躍に期待!