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あずきーなの日記

漫画好き、ロック好き、手作り好き、イラスト描き好き、映画好き

羊たちの沈黙が信じられないくらい最高の一本で驚いたレビュー

「何もかもが不安を掻き立てる、まさに至高のサイコサスペンス」

(ネタバレ注意)

 

評価:★★最高!

 

 

名作名作と言われ続けている作品だから、心して見ました。

 

見ている間中、レクター教授の魅力に圧倒されっぱなし。この悪役は新鮮で刺激的で魅力的で恐ろしくて・・・とんでもないキャラクターだなと感服します。

 

ただ、映画が終わって作品を反芻すると、脚本・演出・配役・全ての出来が信じられないくらい良いことに気づけます。

 

つまり、この作品の魅力の功績はレクター博士だけなのではなく、

脚本や演出といった、構成要素全てだと言いたいです。

 

 

まず、主演のジョディ・フォスターの可愛さにびっくり。

近年の年を重ねた姿しか見たことがなかったので、衝撃の可愛さでした。

でもこの可愛さは、実は「演出」によってさらに強く印象付けられてたもの。

 

開始早々、男ばかりのFBI施設をポニーテールで背が低いキュートなクラリスが歩き回る。

特にこの演出の目的がわかりやすいのは、エレベーターに乗るシーン。

頭1〜2つ分の身長差があるムキムキ男子の真ん中に、ぽんと入り込む。

クラリスの可憐さを一層引き立て、視聴者に「なんて可愛い主人公だろう」と思わせてくれます。

 

その後、実際クラリスの立ち位置が「美女すぎるFBI研修生」と語られ、「あーやっぱりね」となるわけです。

素晴らしい。

 

 

そして「クラリスが可愛い」、

これもサイコスリラーを盛り上げる一役をかっていると思います。

 

「美人だからこその男からの視線の暴力に晒され続けてきた結果、

男に警戒心を抱いている。」

刑務所での気丈に振る舞いながらも怯えが隠せない歩き方、

「上司がお前とやりたがっている」と言われた後の微妙な上司への態度の変化、

保安官たちの中に一人残されたクラリスの視線の動き。

 

語られる訳ではないのに、視聴者にクラリスの警戒が伝わり、

見ているこちらが、画面に出てくる男に警戒をし始めてしまう。

安全な場所なのに、何かが起こるのではないかとドキドキする。

視聴者の不安をこんなところでも掻き立ててきます。素晴らしい。

 

 

クラリスと殺人犯との争いのシーン描写も素晴らしい。

逃げた犯人を追う、現れるドア、ドア、ドア。

開けるたびに緊張の連続。

何度もなんども引っ張られ、このドアの向こうにいるのでは・・・いない。

さらに実践前の研修生の緊張を素晴らしい演技力で見せてくれるもんだからもう、

視聴者、緊張を解くことができません。見てるだけで胃が痛くなりそうですwww

 

そして最終的に、暗闇にされるクラリス

クラリスからは見えていないのに、犯人からは暗視スコープで丸見え。

このシーンなんと、犯人目線で見させられます!!!

クラリスの手が震え、怯える様子。そして犯人の興奮し、楽しんでいる様子。

 

なんて素晴らしい見せ方なんだろう。。。

結局銃撃もなく暴力もないのに、こんなにハラハラさせられる犯人を追うシーンは見たことないです。

 

 

そしてなによりも、この映画の後味の素晴らしさといったらもう・・・。

 

よくよく考えると、解決したのは殺人事件だけで、

しかも犯人の本当の動機を聞く前に銃殺。動機は闇の中。

(追記:よくよく画面を見ると、ありましたね動機となった制作途中の物が。)

 

クラリスの心の中の羊たちの声も、

上司から想いを寄せられている疑惑も、

レクター博士の行方も、

犯罪心理学も、クラリスの過去も未来も

示唆されるだけで、描かれません!!!

 

不安でいっぱいなのに、「その後はあなたの想像の中でどうぞ^^」

という終わり方!!!ほんと素晴らし!!!!!!!

 

おかげで不安で不吉な想像は映画館を出てからも続きますよね・・・。

 

個人的にはスカッと終わるストーリーが好きですが、

エヴァンゲリオンのように心に謎を残したまま終わる手法のほうが、

今後思い出す確率が上がるのは確かだと思います。

 

 

さてさて、最後にレクター博士について。

みんな語っているだろうけども語りたくなりますよね、このキャラクターについては!

 

監獄で、はじめて対面するシーン。

ただのおじいさん、ではない、圧倒的な負の存在感が・・・。

 

表情、知識の見せ方、立ち振る舞い。

個人的にはなによりも話し方が素晴らしい。

吹き替え版はまだ見ていないけど、ここまで美しく怖い語り方をされたら、

日本語版とかどうすんのって担当は泣きそうになると思います。

 

クラリス犯罪心理学を学びに行ったのに、

逆にレクター博士に心理を研究されてしまう。

どこまでも手のひらの上、この圧倒的なレベルの差の恐怖。

 

もう、正直かっこいい・・・・・・

こんな素晴らしすぎる悪人キャラクターを作られたら、その後の映画史に影響及ぼしまくってしまうこと請け合い。

 

 

それにしても、レクター博士にとって、クラリスはなんだったんだろう?

はじめは興味、そして感心。

クラリスの過去の話も聞き、どこか心を惹かれたのでしょうか。

そうだといいな。

二人は気付かぬうちに、心を通わせていた、と思っています。

 

クラリスレクター博士に「本当の名前を教えて!」と詰め寄るシーン、

どなって詰め寄るだけで教えてもらおうとするなんて、

これまでの手順からすると、雑すぎてありえない。

 

「私には教えてくれる」という自信と信頼が見えます。

私は、クラリスレクター博士に甘えたんだ、と思います。

 

殺伐としてるシーンだけど、なんとも可愛いじゃないか・・・っ。

 

レクター博士が最後に資料を返す際に、

資料の隙間からそっと撫でたクラリスの指。

たまらなくセクシーで、なんとも思わせぶり。

 

クラリスレクター博士の交流からこのシーンまでの経緯だけを突き詰めると、

プラトニック恋愛映画とも捉えられなくもないからすごい。

 

 

サイコサスペンスとしても、

キャラクターの魅力にしても、

脚本・映像・演出といった映画的魅力にしても

最高ランクの映画でした!!

 

名作をどうもありがとうございました!!

 

 

 

 

映画情報

羊たちの沈黙』(ひつじたちのちんもく、The Silence of the Lambs)は、1991年公開のアメリカ映画。監督はジョナサン・デミ。原作はトマス・ハリス同名小説。主演はジョディ・フォスターアンソニー・ホプキンス

第64回アカデミー賞主要5部門を受賞。アカデミー賞の主要5部門すべてを独占したのは『或る夜の出来事』、『カッコーの巣の上で』に次いで3作目である。

 (wikipediaより)

あらすじ

カンザスシティ (ミズーリ州)ほかアメリカ各地で、若い女性が殺害され皮膚を剥がれるという連続猟奇殺人事件が発生。逃走中の犯人は“バッファロー・ビル”と呼ばれていた。

FBIアカデミーの実習生クラリススターリング(ジョディ・フォスター)は、バージニアでの訓練中、行動科学課 (BSU)のクロフォード主任捜査官からある任務を課される。クロフォードはバッファロー・ビル事件解明のため、監禁中の凶悪殺人犯の心理分析を行っていたが、元精神科医の囚人ハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンズ)は、FBIへの協力を拒絶していた。クラリスはクロフォードに代わって事件に関する助言を求めるため、レクターの収監されているボルティモア州立精神病院に向かう。

 (wikipediaより)

 

ハンニバルも見たので、感想を書きました。

熱量がかなり違いますが、よければ!

saori9028.hateblo.jp